開発が好きだった私がPMになって良かったこと
目次[非表示]
- 1.はじめに
- 2.PMを経験して学んだこと
- 3.開発だけでは体験できない面白さ
- 3.1.曖昧な状態から明確な成果へのプロセス
- 3.2.クライアントとチームで進める一体感
- 3.3.チームメンバーの成長に関与する喜び
- 4.PMに対する苦手意識を持つ開発者へのメッセージ
- 5.おわりに
- 6.お悩みご相談ください
はじめに
こんにちは。株式会社divxの谷口です。
エンジニアとしての経験を経て、現在はPM(プロジェクトマネージャー)兼エンジニアとして業務に従事しています。
元々、開発が大好きでエンジニアとして働くことに情熱を注いでいましたが、PMに転向することで多くのことを学びました。
その結果、キャリアパスの一つとして「エンジニアには一度PM経験をしておくことが大きなメリットを享受できるのではないか?」という考えに至りました。
今回は、そのPM経験の魅力を皆さんにお伝えしたいと思います。
PMを経験して学んだこと
個人の力も重要だが、チームでの協力が不可欠である
プロジェクトには多くの人が関わっており、私一人の力には限界があることを何度も実感しました。
エンジニアの時には、自分が担当する機能を一つずつ完成させることが主目的でしたが、PMになった今では、チーム全体で協力し合いながらシステム全体を作り上げることが求められています。
例えば、一つの機能を実装する際、自分が持っているリソースだけでは十分な開発ができません。そのため、各メンバーがそれぞれの専門性を活かし、協力し合うことが不可欠です。
また、プロジェクトは要求や要件の整理から始まり、設計、開発、テスト、リリース、運用に至るまで、さまざまな担当者との調整と協力の結果として成り立つため、関わるメンバーとの協力なしには前進できません。
クライアントの要求を考える重要性
私が基本的にクライアントとの窓口を担当していたため、エンジニアからのQAに対して「クライアントが本当に求めていた要求は何か?」を意識し、回答する癖が自然と身につきました。
この考え方のおかげで、クライアント求める機能との乖離を防ぎ、エンジニアの皆さんに開発に専念していただける環境を整えられたと感じています。
プロジェクトのリスクを先読みした計画
プロジェクトを進める上で常に先の先を見越した計画を立て、リスクを予測することが求められると実感しました。
例えば、テスト計画を立てる際には、エンジニアの皆さんが設計や実装を行っている間に、機能実装後のテストをどのような目的でどのように行うのかを考えました。
性能要件についても、「このアプリケーションで必要な性能は何か、限られたリソースでその仕様を満たせるか」といったことを考え、事前に対策を講じる必要がありました。
開発だけでは体験できない面白さ
曖昧な状態から明確な成果へのプロセス
プロジェクトとは「いまある状態からあるべき状態にするために行う、スタートからゴールまで続く複数の業務」とあります。
そしてプロジェクトの開始初期段階では、これらの業務が何も決まっていない曖昧な状態が続きます。
しかし、その曖昧さに立ち向かい、どうすれば1つずつ明確にしていけるのかを考え行動することで、徐々に曖昧さ解消され、プロジェクトが完成へと向かう過程は、開発だけでは体験できない魅力があります。
開発においても要件が曖昧な状態から作り上げていく工程は同様の面白さがありますが、対象が「システム」→「プロジェクト全体」に変わることで、その魅力は何倍にも増すと思います。
クライアントとチームで進める一体感
クライアント対応には苦手意識を持っていましたが、同じプロジェクトに関わる皆さんは敵ではなく、同じゴールを目指す仲間です。
社内メンバーのみならず、社外の方々とも協力し合いながらプロジェクトを進める一体感は、開発だけをしていると味わえない特別な経験です。
この信頼関係を構築することで、次の契約へつながる可能性も高まり、PMならではの貴重な機会であると実感しています。
チームメンバーの成長に関与する喜び
開発メンバーはさまざまなスキルレベルの方がいます。
そのレベル感を把握し、各メンバーに応じたタスクを割り振ることもPMの重要な役割です。
適切なタスクを通して、メンバーが成長していく姿を見守ることは、PMというポジションの醍醐味だと思います。
しっかりとタスクを割り振っているだけのように思えるかもしれませんが、身近なメンバーの成長に寄与できることは何よりも嬉しい経験です。
PMに対する苦手意識を持つ開発者へのメッセージ
PMという役割を経験することで、「システムを作りたい人」と「システムを使う人」が抱える悩みや問題をより深く理解できるようになります。
それを理解した上で開発に取り組むか、無知のまま要件定義書に記された内容のみで進めるかでは、出来上がる品質に大きな差が生まれます。
エンジニアの本来の価値は「課題をテクノロジーの力で解決する」と考えているため、その課題を明確に理解するにはPMを経験することは1つの手段なのではないかと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか?
読んでくださった皆さんが、少しでもPMの魅力を感じていただけたら嬉しいです。
PM経験としてはまだまだ未熟な私ですが、今後も経験を重ねて学ぶことで、多くの人を幸せにできるPMに一歩でも近づけたらと思います。
お悩みご相談ください
参考資料