実施日:2023年10月
アンケート回答者数:107名
設問数:24問
構成:「ベースアンケート」 「AI利用前後の心境の変化」 「就職・転職先とAI利用の関係性」
全社員レベルでのAI利用推進が確認でき、活用範囲は実装からアプリ作成、エラー対応に至るまで多岐に渡りました。AIのコード生成による高精度な作業は、生産性やコーディング速度の向上に寄与し、思考整理や視野拡大の補助にも効果的であるとの意見が多数寄せられました。また、AIの導入により、問題解決や新知識習得のスピードが向上したという意見もありました。
しかしながら、AIの高度化に伴う職の喪失についての懸念の声も一部から浮上しています。しかし、専門的な質問対策や最終的な判断力は人間が必要であるとの認識も広まりつつあり、AIの過度な依存を避ける傾向も見受けられました。これらを考慮すると、AIとの関係性を深めるためのサポートや、効果的な活用方法の習得が求められていると言えます。
AIを導入後、全体的に業務効率が上がったと多数の声が上がっています。特に調査時間の短縮や問題解決のスピードアップ、繰り返しの工数削減などが挙げられています。また、細かいスペルミスの減少、知識が乏しい言語やフレームワークの使用に対する支援、資料作成やタスクの中弛みに対する支援なども効果として挙げられており、単純な知識量の増加から体力の削減、不安軽減につながっています。
一方で、品質向上については賛否両論があり、AIの提案をそのまま採用するよりも参考にする、あるいは壁打ちの一部として使うという意見が多いようです。また、使い始めて間もない社員や業務経験がまだ浅い社員からは効果の実感が薄いという声も見られます。
多数の社員が、コード記述や解読、不具合修正、ライブラリの使用方法についての相談、コードの改善、設計文書の作成、UI/UXについての意見交換など、システム開発関連の業務において、頻繁に生成AIを活用していると伺えます。
また、一部の社員からは、文章の制作や校閲、新たなアイディアの検討、プレゼンテーション資料の作成、要約作成など、文書作成やクリエイティブな業務の遂行にも生成AIを利用しているという報告もあります。
さらに、「何かの選択に迷ったとき」、「実施方針についての問い合わせ」、「考え方についての相談」、「要件設定」など、意志決定や問題解決に対しても役立てているとの声も聞かれました。
「業務時間を短縮すること」や「作業を効率化すること」を目指してAIが使用されている、という意見が多く寄せられています。具体的には、問題解決の速度が向上し、調査や検索の時間を節約することで創造的なアイデアを生み出す時間が増え、作業時間の削減や品質向上へと繋がっている、と述べられています。更に、生成AIツールに問いを投げかけることで新しい観点が見えてきたり、未踏の分野への挑戦も容易になったといった意見もありました。壁打ちの相手として、そして表現のお手伝いとして利用している事例も確認できました。
AIの使用において一番心配されるのは、AIが使用する学習データの古さにより、最新の情報を反映した回答が得られない場合があるという点です。また、ジュニア層は、AIからの回答の信頼度を判断することに難しさを感じているのではないか?という声も見受けられました。
また、AIへの依存度が高まることで自身のスキルが鈍感になる懸念や、AIへの適切な指示の出し方、セキュリティへの配慮も課題として認識されています。これらに対処し、AI使用を理解し使いこなすためには、教育やスキル向上が必要との意見が多く聞かれました。
生成AIの利用により、様々な業務遂行が助けられている様子が見て取れます。エラー診断や解決ための問題解決策の提案によって、何時間もかかる問題が数十分で解決し、作業のスピードが向上したという意見が見受けられます。
また、自分自身がまだ理解していない新しい言語や技術についても生成AIの助けを借りることで実装を進めることができ、業務に迅速に取り組むことができたという意見もありました。
さらに、プレスリリースの執筆や会社紹介資料の作成など、資料作成や文章校正についても生成AIが大いに役立つとのことで、作業効率が大幅に向上したとの声が多く見られました。
更に具体的なタスク完了の促進や、新しい知識を素早く習得しアウトプットする機会が増えたといった声も寄せられています。これらの声を通じて、生成AIが広範にわたる業務領域でパフォーマンスの向上をサポートしていることが分かります。
AIの使用方法や機能についての意見が集まり、多くの回答者から具体的なシチュエーションに基づく提案や新たな応用のアイデアが寄せられました。特に注目すべきは、AIとユーザーとの対話の強化、AI生成プロンプトの評価や投票機能、ゲームの要素やビジネス上の用途としての画像生成や会話AIの利用などを提案した意見です。
また、自動化や文章の自動校正、また特定の特性を持つキーワードの入力によるAI操作の容易化など、ユーザーの利便性を高める機能についての提案も見られました。それに対して、具体的なアイデアを持っていない、または新たな機能の必要性を感じていないという意見も一部見受けられました。
生成AIの利用料負担が会社により補助されていたことが評価されていました。具体的には、ChaTGPTやGitHub Copilotに関して複数の肯定的な意見が見受けられます。また、従業員同士の情報共有や自己学習によって知識を得ていたとの声もありました。その中でも、社内で開催されたLT(ライトニングトーク)等から得られた情報が有益だったと感じている人がいました。しかし、全体としては研修やサポートが不十分だったとの意見が多く、改善の余地があると言えそうです。
多くの社員がAIやコーディング、特にプロンプトの使い方や作り方についての研修やサポートを求めています。また、AIの活用法やAIを使うシチュエーションへの理解を深めるための情報も求めています。具体的な質問と回答の例や実装のガイダンス、さらにはベテランエンジニアとジュニアエンジニアとのAI使用法の違いについても知りたいという意見があります。他に一部からは、特定の条件下で正しい出力を行うための方法や、より業務効率を上げるための方法、AI活用における注意点の教示を求める声も見受けられます。一方で、特に研修やサポートを求めていないという回答もあり、その中の一部からは、実際にAIを使った感想や経験を共有する文化の醸成が必要という提案もありました。
回答者のほとんど全員が、今後も生成AIを業務利用する予定だと回答しています。その中でも、「日常的に利用する」「業務効率化を得られる」「増加しつつある利用量」「欠かせない存在」といった具体的な意見が寄せられ、AIの役割と価値の認識が把握できます。また、「要所での活用」や「活用方法を工夫したい」という意見も見受けられ、今後の利用方法に期待感が感じられます。
補助金についての多くの回答は、「ChatGPT Pulsの全額補助が大変有り難かった」「GitHub Copilotの全額負担が非常に助かった」といった形で、全額補助に対する感謝や、補助金を通して新しい技術の利用が容易になったという意見が多くを占めていた。また、「生成AIを習慣的に利用するようになった」「申請・受給のプロセスもスムーズで良かった」といった、補助金による利用の増加や手続きの円滑性についての肯定的なフィードバックもありました。
一方、ネガティブな意見としては、「自由に選べる補助金制度だとより良かった」「補助金申請が手間で利用していない」といった、補助金制度の制約についてのフィードバックがいくつかありました。また、「制度をよくわかっていない」「申請を行っていないため評価できない」など、補助金についての情報不足や利用の機会がなかったという意見も一部存在していました。
※ ChatGPTは、AIの研究と開発を行うOpenAIの商標です。
※ GitHub Copilotは、GitHub, Inc.の商標です。
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