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AIを活用した顧客コミュニケーション


目次[非表示]

  1. 1.はじめに
  2. 2.千差万別の顧客対応
  3. 3.AI×対人
    1. 3.1.AIをどのように活用するか
      1. 3.1.1.メール編(作成)
      2. 3.1.2.メール編(読解)
      3. 3.1.3.資料作成編
    2. 3.2.AIを活用する際の注意点
  4. 4.円滑なやり取りを行うために意識していること
    1. 4.1.資料は事前に共有する
    2. 4.2.顧客の理解度を探る
  5. 5.さいごに
  6. 6.お悩み相談ください

はじめに

みなさん、こんにちは! 業務において、顧客と直接やりとりすることが増えてきたので、自分の実体験と先輩の対応でいい動きだなと感じるものについて紹介したいと思います。 本記事が顧客とのやり取りに悩む方々にとって、有益なサポートになることを願っています。

千差万別の顧客対応

案件ごとにさまざまな顧客と関わる機会があります。前提となる専門知識の差から始まり、温度感、質問の内容や量、今までの案件を通して蓄積された信頼関係など、当たり前ですが、一人として同じ人はいません。対人におけるフォーマットを用意することもできますが、型にはめようとし過ぎるのは危険です。株式会社divxには「人間を見つめてエンジニアリング業務をしている」というワークルールがありますが、まさに顧客一人ひとりに向き合うことを重要視しています。このように柔軟な対応が求められるのが対人コミュニケーションの特徴です。

AI×対人

AIをどのように活用するか

いよいよ本題に入っていきたいと思います!
では、いったいどのようにしてコミュニケーションにAIを活用すれば良いのでしょうか? 流石にミーティング(以下、MTG)などのリアルタイムの同期コミュニケーションでAIを活用することは難しいです。そのため、本記事では非同期コミュニケーションに絞って紹介します。

メール編(作成)

非同期コミュニケーションの代表例といえば、メールなどによるメッセージのやり取りだと思います。メールにおいて、文章とは大きな意味を持ちます。資料を添付するケースもありますが、資料がないことも多々あります。その際は文章がそのメールの全てになるため、文章の構成がきちんとまとまっていないと、相手に理解してもらえなかったり、求めている返答を得られないといった事態に発展しかねません。
そのような事態を避けるためにもAIを活用して文章を添削してもらうことが重要になってきます。文章の読みやすさはもちろん、簡潔さ、丁寧語など見落としがちな細部まで指摘してくれるため、AIを利用することで整理された文章を提供することができるのです。
また、ただ文章を添削してもらうだけで終わらないためにも、文章の組み立て方や言葉の言い回しなど、添削後の文章から吸収できそうな部分を抽出し、成長の機会にすることを意識しています。

実際に文章を添削してもらいましょう!
以下、添削前の文章です。

△△ 〇〇様 
お世話になっています。DIVXの本田です。

先日ご連絡させていただいた設定の件ですが、進捗いかがでしょうか? 
設定が完了したら、ご連絡していただければ幸いです。 
よろしくお願いいたします。

DIVX 本田

添削後の文章がこちらです。


ここで、さらにAIにどのように修正したのか解説してもらいます。

より言葉を丁寧に変換したり、文体を整える、行間を開けて読みやすくするなど、メールの文章がシンプルでも、修正箇所を複数見つけて指摘してくれます。 AIの使い方として、回答してもらって終わりではなく、再度質問することでより詳しく深掘りすることができます。

メール編(読解)

メールの作成だけではなく、読解にもAIを活用することができます。
メールの記載項目が多く、質問の見落としや内容理解が困難になるケースが存在します。そのような場合、AIに要件を簡潔にまとめてもらうことでメール内容をスムーズに理解することが可能です。
読解不足のままメールのやり取りを進めてしまうと、解釈に相違が生じ、顧客から更にラリーが増え二度手間になってしまいます。メールの作成時に触れたことと同じく、このような双方の無駄な労力をなくすためにもAIに文章を簡略化させることで業務効率が向上すると考えます。
AIは何かを生成するものといったイメージがあると思いますが、このように噛み砕く使い方もできるので様々な視点でAIを活用していきましょう!

資料作成編

AIの活用はメールに限らず、資料作成の際にも便利です。
大雑把に資料として載せたい情報をAIを用いることで簡潔にまとめてくれます。
資料作成において、AIの力が最も発揮される場面は言葉の言い回しだと思います。例えば、内容に簡潔さが求められる資料を作成する場合、自分がアピールしたい内容を端的にキャッチコピーとしてAIに出力してもらうことで、自分の視点以外の意見をたくさん得ることができ、簡潔な資料を作成することができます。人間の思考は意外と凝り固まっているため、自分一人では似たような言い回しばかりになってしまいますが、新たな視点としてAIを活用することで別角度からアプローチすることが可能になります。
また、メールにも言えることですが、特に資料では誤字脱字を極力減らす必要があります。そのようなヒューマンエラーを根本から解消することができるため、資料作成において、AIによるチェックの工程はとても重要だと思います。

以下、例として紹介したいと思います。
例えば、圧倒的なスピード感とAI活用をテーマとしてキャッチコピーを作成したいとします。

ここでのポイントは一つではなく、複数作成してもらうことです。 いくつかの選択肢の中から一番合うものを選び、より良いと思うキャッチコピーを選びましょう!
個人的には4.「AIが切り拓く、次世代のスピードビジネス。」が良いなと思いました。

AIを活用する際の注意点

ここまで、AIを活用するメリットについて紹介してきましたが、AIに添削してもらった文章をそのまま使用するのはやや安直です。実務において、向こう側にいる人間を意識しなければなりません。そのメールでの一連の流れや温度感など、AI添削後の文章をこれまでのやり取りに沿った内容に微修正する必要があります。すなわち、AI活用は作業工程における1~9の作業をサポートしてくれますが、0→1と9→10の作業は我々人間が行う必要があります

0→1の作業では、まずメールで顧客に何を尋ねたいのか、どのような情報を求めているのかを明確にする必要があります。自分自身でメールの方向性を決定した後、その方針に従って中身をAIに肉付けしてもらうイメージです。

一方、9→10の作業についてですが、メールとは言葉のやりとりのため、AIが出力する言葉遣いは概ね正しいものの、必ずしも最適解とは限りません。顧客がよく使用する表現に合わせたり、文章を少し崩して柔らかくするなど、これまでのメールのやりとりを考慮した工夫が必要です。例えば、改行のタイミングを揃えたり、ハイライトの仕方に気を配ることが重要です。このような細かな仕上げはAIではなく、人間が行うべきです。AIに出力してもらった文章でも自分の意図は問題なく伝わります。しかし、人間を見つめて業務を行うためには細かな気遣いが必要なので、AIを活用した後の気遣いは人間が行うべきであると考えます。

具体的な例を提示してみます。

DIVX 本田 様

お世話になっております。〇〇の△△です。

次回の会議ですが、以下の日程でご都合をお伺いしたくご連絡いたしました。

10/1 14:00~15:00
10/2 10:00~11:00
10/4 15:00~16:00

上記の中でご都合の良い日時がございましたら、ご返信いただけますと幸いです。また、他にご希望の日時がありましたらこちらにて調整いたしますので、お気軽にお知らせください。

お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

〇〇 △△

上記のようなメールを受信したとします。

AIに10/2の10:00~11:00で参加するとメールを作成してもらいました。

元のメールでは「お世話になっております。〇〇の△△です。」と一行にまとめられていますが、AIによる返信では改行されています。また、日程をハイライトさせた方が読みやすいと思います。
それらを踏まえ、以下のようにメールを修正してみました。

〇〇 △△様

お世話になっております。DIVXの本田です。

ご連絡ありがとうございます。
日程について、以下の日程で参加させていただきたく存じます。

10/2 10:00~11:00

お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

DIVX 本田 

顧客の文体に揃えるのも工夫の一つなので、AI×人間を上手く適合させながらメールを作成することを意識しています。

円滑なやり取りを行うために意識していること

この章では、AIとは別に顧客とのやり取りにおいて意識していることについて紹介したいと思います。

資料は事前に共有する

MTGで使用する資料は、事前に先方に共有するようにしています。
MTG前に一目資料を読むことで、顧客はどのような内容を話すのか、どのような流れなのかなど、MTG全体の一連の流れを掴むことができます。また、内容について理解できない箇所があればあらかじめ質問を準備することもできます。一方で、事前に共有できていない場合、MTGの場で初めて資料に目を通すことになるため、内容の理解が追いつかず、MTGの進行にもたつきが生じることが予見されます。所謂行き当たりばったりのやり取りになってしまうため、資料は事前共有が望ましいと考えます。

顧客の理解度を探る

千差万別の顧客対応の章でも少し触れましたが、顧客の前提知識は人によって全く異なります。自分が送信したメールに対して、少しズレた内容で返答があると、用語の専門度を少し落として顧客の出方を伺ったり、説明を付け加えながらやや遠回りに話を展開させたりと、理解度を探りながらの対応することを心がけています。このように、顧客の理解度を早い段階から探って把握しておくことで、今後の資料作成などのやり取りにおいてスムーズに進めることにつながると思います。思いの外手のかかる作業ですが、軌道修正しながらスムーズにやり取りできたときの達成感は大きいです。

さいごに

いかがだったでしょうか。日々のタスクはこのように顧客との幾つものやり取りがあった上で生まれています。顧客とのコミュニケーションにおいてAIを活用できる場面は随所にあるため、日々進歩しているAI技術を最大限駆使して顧客との円滑なコミュニケーションに繋げていきましょう! 余談ですが、本記事も自分で執筆した後、AIの添削にて文章の精査しています。誤字脱字のチェックにもなりますし、もはや欠かせない工程になっています(笑)。
本記事が、顧客とのコミュニケーションが少しでも円滑になる助けになれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!

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